肛門科proctology
当院の肛門診療
- はじめに問診表をもとに詳細な病気の状況や排便状況を確認したのちに診察に移ります。
- 診察室はプライバシーには十分配慮した作りとなっており、女性の看護師さんの介助のもとでの診察となります。
- 右下に横になっていただき大きなバスタオルを掛け、ズボンや下着をお尻の穴がでる程度まで下げていただいき、膝をおへそに近づけるように曲げてから診察を開始します。
- まずお尻の視診を行い、医療用ゼリーをつけた指での指診後に、肛門鏡により肛門内部の診察に移ります。
- 診察はその都度お声をかけながら進めていきますのでご心配はいりません。
痔を防ぐ生活習慣
- バランスの良い食生活を心がける
- 正しい排便習慣を身につける
- ストレスをためない
- 長時間同じ姿勢をつづけない
- 辛い物やお酒はほどほどにする
- 水分をこまめに補給する
- お風呂にゆっくりつかる
肛門の解剖と機能について
- 肛門とは消化管の末端部分で、直腸からおしりの皮膚である肛門外縁とをつなぐ、便を排泄する約33~55cmの通常閉鎖した管腔で、便やガスを直腸内に具合よく溜めておく働きがあります。
- 妊娠三ケ月になると、おなかの赤ちゃんに肛門ができてきます。腸の方の穴からとお尻の方から皮膚が窪んできて、癒合し(くっついて)肛門ができます。
- 歯状線は肛門の直腸と外からくぼんだ皮膚の癒合した境目で、粘液を分泌する肛門陰窩という小さなく穴が5個〜8個開口しており、歯状線より奥は痛覚がありません。
- 表面は伸展性のある肛門上皮よりなり、その下に内、外2種類の肛門括約筋があります。
- 外肛門括約筋は意識的に締めたり緩めたり動かす事ができますが、内肛門括約筋は自律神経によりコントロールされており、意識的に締めたり緩めたりはできません。
- 肛門は排泄するものが個体か液体か、またはガスであるかを識別するセンサー機能も備えています。
肛門の三大疾患
- いぼ痔(痔核)
- 肛門疾患の中で最も頻度の高い疾患で、症状としては出血、腫れ、出っ張り、痛み、痒みや残便感などが認められます。
- 切れ痔(裂肛)
- 硬い便や下痢など肛門上皮の急激な過伸展や化学的刺激によって起こる、単純かつ機械的な損傷です。
- あな痔(痔ろう)
- 肛門周囲に膿がたまる病気です。
費用
肛門疾患手術 | 1割負担 | 3割負担 |
硬化療法(パオスクレ) | 2,200円 前後 | 7,000円 前後 |
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血栓除去手術 | 2,000円 前後 | 6,000円 前後 |
肛門ポリープ切除術 | 2,500円 前後 | 8,000円 前後 |
尖圭コンジローマ切除術 | 2,500円 前後 | 8,000円 前後 |
ALTA(ジオン注)四段階注射療法 | 7,000円 前後 | 20,000円 前後 |
ALTA(ジオン注)併用痔核根治術 | 7,000~10,000円 前後 | 20,000~30,000円 前後 |
肛門周囲膿瘍切開排膿術 | 4,000円 前後 | 12,000円 前後 |
痔ろう根治手術(単純) | 7,000~10,000円 前後 | 20,000~30,000円 前後 |
痔ろう根治手術(複雑) | 10,000~13,000円 前後 | 30,000~40,000円 前後 |
慢性裂肛手術 | 7,000~10,000円 前後 | 20,000~30,000円 前後 |
肛門狭窄形成手術 | 10,000円 前後 | 30,000円 前後 |
- 麻酔の有無や麻酔方法、使用する薬剤や点滴の種類により費用は多少変わります。
- 炎症の状態や切除標本の詳細な情報を調べるために病理検査を行なった場合は、3割負担で約5000円程度の別途費用が発生します。